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コスモスの神話 〇(宇宙創生)

平成2155

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離れた二つ以上の物体があってはじめて空間は存在する

なにもない分部が連なるだけでは無としか呼びようがなかった

音も光もない

空間も時間もない

物体もエネルギーもない

無はいくつ集まっても同じく無であった

闇の中になにかが蠢く

なにかが蠢く気配がする

蠢きはダークマター神の思念のなかでの葛藤であった

だがそこには音も光も空間も時間も物体もエネルギーもなかった

[原初宇宙]

静かに深い神の思念が頂点に達し空間も時間もない無の一点につよい力が加わった

闇のなかの一点にわずかな隙間がうまれた

273C110-33Cmの微少空間

暗黒の中の微少黒点が薄いオレンジ色となった

無のなかでのダークマター神の強い決意の色彩だった

小さくわずかな色彩は一瞬のまに黄となった

無のエネルギーが一点に集中していく

まばゆく光る小さな原初宇宙が闇の衣の中に生れた

神の目以外に見ることのできない小さな色彩

110-33Cmの微少空間に銀河1兆個の物質を内包する空間

この微少空間の誕生が広大無辺の宇宙の始まりであった

[インフレーション]

原初宇宙は瞬時に弾けた

1秒の100億分の1100億分の1以下の時間に

数十桁以上の倍率で拡大して初期インフレーションが終わった

ダークマター神が引き起こした原初宇宙急膨張は

直径4Cmの沸騰する灼熱のボールに姿を変えた

以後の宇宙総物質を内包する灼熱のスープ状宇宙となった

[ビック・バン]

丸い灼熱のスープ宇宙は光の速度に減速して無限大の膨張を開始した

真空エネルギー密度は膨張により体積を増しても膨張に比例して増加する

インフレーションによる膨張は物質エネルギーを無料生産することになった

光の速度で拡大し続ける原始宇宙の構成物質は無限に拡散されはじめた

今から137億年前の出来事だった

膨張は密度と温度を消費しながらすすむ

爆発直後の超高温と超密度のなかでの絶え間なき戦い

物質エネルギー密度は光エネルギー密度を破ることはできなかった

勝敗を決しようとする激しく沸騰するの灼熱スープ宇宙の中では

光の粒子と物質の粒子は烈しく衝突をくりかえすだけだった

爆発1秒後

爆発時の温度の10分の1の百億度にさがった

宇宙の密度も水の密度の約40倍程度までさがった

爆発5分後

10億度以下の温度の中で水素の原子核の陽子と中性子が交わった

そのことにより重水素の原子核が誕生した

爆発20分後

全宇宙の物質のほとんどが重水素とヘリュウムの原子核に移行し続ける

大きな労力をともなう生産工程はまる一日つづけられた

依然とし膨張は光の速度ですすんでいた

爆発1日後

宇宙の地平線は中心から260Km八方にあった

温度はやっと1億度までさがった

それでも光は物質の粒子にかこまれ直進できずにいた

このときもまだ宇宙は闇の世界であった

爆発1年後

膨張とともに密度は薄れ温度も数100万度までさがった

温度の下降にともなって光の密度も小さくなった

いつかは物質の密度が光の密度を追い越して優勢を勝ち取るだろうが

まだまだ宇宙は闇の中にあった

[原子の誕生]

爆発の38万年後に温度は3千度以下にさがった

このころに陽子と電子が結びつき中性の水素原子が誕生した

ヘルウム原子核も電子四個と交わりヘリウム原子となった

このとき物資密度が光密度を追い越した

[光の誕生]

物資の密度が光の密度を追い越したとき光は物質の隙間をみつけて直進した

それまで暗闇だった大宇宙が透明な世界に一変した

永く暗い宇宙界に最初の晴れ間が出現した

[原子星雲]

物資の密度が光の密度を追い越したとき均等だった大宇宙の密度に歪みが現れた

むらができた空間を万有引力の法則がむらをさらに大きく進行させた

物質密度の高い分部が別の物質を引き寄せて巨大化していったのだ

膨張を続ける大宇宙の複数のガス塊がある大きさに成長したとき

それぞれのガス塊が自らの重力で収縮を始めた

収縮すればより濃密なガス塊になっていく

無数のガス塊のなかでの直系数十万光年の原始星雲だけが

原始銀河に進化する母体となった

巨大すぎる原始星雲は収縮の過程で分裂し原始の星雲群や星雲団を形成する道をたどった

誕生した個々の星雲団も星雲団内の個々の星雲もまた

はてしない大宇宙の膨張のなかで互いに離れていく運命を背負った

重い星雲や軽い星雲

回転の速い星雲や遅い星雲

早く誕生した星雲や後から誕生した星雲

それぞれの星雲はそれぞれの特質をもちそれぞれの進化の道を歩む

彼らは時の流れの果てに渦巻型や楕円型や不規則型の銀河に成長した

[銀河系の誕生]

爆発1億年後

わが太陽系が潜む銀河系は回転の速い原始星雲から進化した

回転の速い原始星雲の巨大球体は遠心力により扁平につぶされていった

回転の速い巨大円盤はさらなる進化のはてに

三本の尻尾を渦巻かせる現在の銀河に成長した

[暗黒星雲]

大宇宙空間にはさまざまな物質が浮遊している

大量の水素原子と小量のヘリュウムや酸素や炭素の原子

また窒素やネオンや硫黄などの原子が浮遊する

微量の鉄や塩素の原子までが浮遊する大宇宙空間

大宇宙の完全真空世界空間に拡散浮遊する物質の移動

真空よりさらに希薄な空間にも密度の強弱が生れる

星間物質が互いに集結したものを原始星雲とよんだ

透明な大宇宙の空間のそこかしこにできた不透明な星間物質の集団

背後の透明さを遮断して立ちふさがる黒い縁取りの暗黒星雲

[重力]

電気や磁力は引く力と反発する力の両面を持つ

重力は引く力だけだ

引く力だけではどこまでも縮んでゆくほか道はない

宇宙雲を形成するガスや微塵は重力により互いに引きつけ合う

互いに引き合えば宇宙雲全体が中心に向かい沈んでゆく

収縮の過程で重力エネルギーが熱に転換された

収縮すればするほど温度が上昇する宇宙雲

[分子の誕生]

物質の温度が上がれば例外なく膨張がはじまる

収縮する宇宙雲の膨張熱は周囲空間に放散される

熱が放散さえれば己の身体はまた冷える

冷えれば内部圧力を下げまた収縮が始まる

果てしない収縮の過程で原子が結合され分子となった

分子は紫外線を多量に浴びると崩壊する

宇宙雲のなかの微塵が誕生した分子を紫外線から護った

そして50度という宇宙雲内部の環境が分子形成の過程を助長させた

[分子雲]

冷たい微塵の表面に宇宙雲内の原子や分子がたえず付着する

この行為はより複雑な分子製造の助けとなった

宇宙雲のなかの微塵が分子形成の触媒の役目をはたしたのだ

多くの分子を含む宇宙雲を分子雲とよぶ

分子雲の多くは分裂したのち収縮し数百の星の集団を生みだす母体となった

[KL天体]

分子雲は太陽の千倍の質量を持つ

分裂と収縮をくり返し赤外線を放射しながらさらに分裂をくり返す

この分裂と収縮のはてにひとつひとつが原子星へと成長していった

ひとつひとつの原子星の質量は太陽の6倍で直径は千倍に達していた

[BN天体]

それぞれのKL天体がゆっくりと収縮する

収縮しさらに濃密な宇宙塵の塊となる

これが恒星卵誕生の瞬間であった

[原始星]

恒星卵が自らの重力で収縮しつづければ重力エネルギーはある地点で熱に転換される

しかし初期暗黒星雲の温度は限りなく低い

重力エネルギーにより生産された熱は表面から放散され熱の内部蓄積のきざしはない

恒星卵体内温度と圧力の上昇はなくひたすら収縮の一途をたどる

収縮の末に恒星卵体内温度が急激に高まった

高温ゆえに蓄積熱の外部放散が止まった

熱蓄積はつづき温度と圧力は加速上昇すた

圧力が球体の重力に対抗できる力を獲得したのだ

そして中心部での収縮は止まった

それでも宇宙雲の周辺部の温度と密度は低いままだった

当然のこととして質量の集中している中心部に向かって周辺部の物質が落下し続ける

収縮を停止した完全固体の中心部に落下衝突する物質の強い衝撃波は

宇宙雲の周辺部まで伝わり周辺に漂う物質の隅々まで振動させた

強力な衝撃波による振動エネルギー

振動エネルギーは周辺に漂う物質の温度を3千度まで押し上げた

それは暗黒の宇宙のそこかしこで明々と輝き出した

原始星が誕生したのだ

原始星の質量が太陽程度の場合での原始星直径は太陽の百倍で明るさは太陽の千倍にたっする

原始星は暗い宇宙雲の中から明るい巨星として産声をあげた

暗い宇宙雲が発色して明るく巨大な新星となっても必ずしも一人前の恒星に成長するわけではない

水素を母体とした核融合反応により自らを輝かすのが恒星だ

新星中心部温度が低く熱核反応を起せない場合は恒星の資格を得られない

[恒星の誕生]

誕生したばかりの原始星は表面の温度を保ちながら収縮する

収縮にともなう熱エネルギーは一部を除き内部に蓄積されていく

この蓄積作業の進行により中心部の温度は高まってゆく

温度が1千万度を超えたとき水素の核融合反応が開始された

核融合反応による高温高圧が原始星の持つ重力とつりあった時に収縮がとまり原始星からひかり輝く恒星に脱皮するのだ

自身の持つ水素ガス量により星の成長速度が異なる

太陽より質量の大きい星は早く成人し早く年老いる

太陽より質量の少ない星は成人する速度が遅い

質量が少なすぎる星は永久に恒星にはなれない

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