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コスモスの神話 Ⅳ(生命の発生と進化)

平成2155

[地球大気中への酸素の蓄積]

太陽系惑星の一つである地球は

内部の熱をゆっくり冷やすのに充分な大きさを持っていた

太陽から地球までの距離が適当だったために生命体を育んだ海を維持できた

地球には海に囲まれた大陸があったので生物進化の多様性を促した

そして生物進化の過程でわが人類の祖先を生み出した

原始の海のなかに生れた生命の進化は光合成生物の爆発的な増加を促した

光合成は海のなかの植物性プランクトンや藻類が光エネルギーをもとに水を分解する過程で生れた酸素を大気中に放出しつづけた

酸素は呼吸を通して代謝を効率よく行う生物の発生を促した

酸素の蓄積により大気圏表面にオゾン層を形成し地表付近を強烈な太陽の紫外線から保護する役目はたした

地球が誕生したのは約46億年前である

地球上に生命が発生したのが約32億年前である

地球が誕生して水中に生命が発生するまでの14億年間が

生命発生に欠かせなかった化学進化の過程であった

生命の出現時には現在の生物の150万種のような多様性はなく

化学進化から生命が発生した時点では数種の生命体だけだった

[単細胞生物から多細胞生物へ]

最初の生物は植物であった

32億年前の地球には細菌の一種の藍藻(ランソウ)に近いものが生きていた

27億年前には厳然とした藻類(ソウルイ)が生きていた

20億年前には鉄細菌に似たものと糸状藍藻(植物性プランクトン)が生きていた

これらの中には細胞隔壁を持つ多細胞体も混じっていた

10億年前には細胞のなかに核がある真核生物の緑藻が生きていた

おびただしい緑藻は光合成により酸素分子を造り海水中に放出した

やがてそれは大気中に放散されていった

[エディアカラ動物群]

6億年前の水圏にはさまざまな形の原始海草と

さまざまな形をした無脊椎動物が生きていた

このエディアカラ動物群のなかには

ウミエラやクラゲに似た腔腸動物の仲間や

ゴカイに似た環状動物の仲間や

節足動物や腕足動物に似たものまで含まれていた

どの動物も1Cmから30Cm程度の大きさであった

生命の発生から多細胞生物エディアカラ動物群出現までは26億年の歳月を必要とした

エディアカラ動物群出現時からの6億年間の生物の進化はめざましく

多彩な動植物群に発展していくことになった

古い型の生物が生きていた時代を古生代とよぶ

新しい型の生物が生きていた時代を新生代とよんだ

その中間期は中生代とよばれた

生物だと判断できるものが出現したのが

56千万年前の古生代カンブリア紀であった

これ以前は一括して<先カンブリア紀>とよぶことにした

[無脊椎動物の出現]

無脊椎動物は遅速の差はあるがその総てがカンブリア紀の海のなかに生じた

当時の門(分類学上のモン)の総てが現在に生きている

ただし当時の姿形のままではなく大きな形態の変化はあった

動物もまた栄枯盛衰のはてに様々に形態を変化させ現在に至っている

カンブリア紀に出現した無脊椎動物は質量ともに拡大していったが三畳紀が近づくといちじるしく減少することになった

南半球に大氷河期が訪れたことと北半球の著しい大陸化のため地球上の気候全般が乾燥化したからである

これらの数々の事件により順調に進行していた生物の進化が停滞し

海の生物ばかりでなく陸の植物にも影響をあたえ続けた

[水中から陸上に上がった動物]

6億年前にエディアカラ動物群とともに水中にあった藻類の一部は

当時の度重なる造陸運動での地表の隆起で大陸内の湖沼に閉じ込められた

その後の大陸の上下運動により何度も渇水の危機に見舞われた

4億年前のシシル紀末期にはすっかり陸上の生活に慣れてしまった

シシル紀とデボン紀当時には現在の大西洋はなく

北米大陸とヨーロッパ大陸はつながった一つの大陸だった

広大な大陸の乾燥した地表を覆っていた赤く粗い砂の上には根も葉もない10Cm程度の植物の分布があった

ステガノセーカやクイックソニアと呼ばれる陸上の初期植物群である

どれも二叉分枝した先端には胞子のはいった胞子嚢をつけていた

3億7千万年前のデボン紀中期の植物群は茎に針状の葉を密生させ葉の先端に胞子嚢を一個ずつ付けていた

しばらくしてから茎に関節を持った古代木賊類(トクサルイ)が出現した

これらは胞子で繁殖する10Cmから30Cmの羊歯(シダ)植物であった

この羊歯植物が3.5億年前から2.8億年前までの石炭紀には

ほとんどの陸地に大森林を作り上げるまでに発展していった

[胞子植物から種子植物の大発展]

35千万年前の石炭紀の地球上は温暖で湿潤な安定した気候が続いた

陸上進出後の1億年を経た植物群は

その後の1億年間を要して陸上を大森林で覆いつくした

大森林を形成する羊歯(シダ)植物の高さはどれも20m超えるもので

やがてこれらが現在の地中に眠る石炭の素となった

大森林の最初は胞子繁殖する胞子植物だけで形成されていたが

石炭紀が進むにつれて葉の上に種子をつけた羊歯種子類が

森林のあちらこちらに見られるようになった

胞子繁殖から種子繁殖への大きな進化が成されたのである

種子を持つ羊歯類はゆっくりと森に浸透していった

[羊歯植物と裸子植物]

23千万年前の中生代に入ると大森林内の植生は一変した

森林内植物の葉はそれまでの10分の1に縮小された

古生代末期に羊歯種子類から派生した種子を持つ針葉樹が台頭してきたのだ

この羊歯種子類に由来するベネチス類が森林内を独占して多種多様に大発展をとげていった

中生代の三畳紀から白亜紀前期のことであった

中生代は水の助けをかりて胞子繁殖する羊歯植物が衰え

水の助けなしに繁殖できる裸子植物繁栄の時代であった

この原始的種子植物は中生代最後の白亜紀後期には姿を消す運命にあった

動物界で台頭してきた大型爬虫類の恐竜の絶滅する以前に絶滅してしまった

それに変わったのが被子植物であった

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